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『 クリスマスの思い出 』 [海外作家]



去年の

12/24に(再放送かな?)番組欄に、カポーティと
あったので、NHKの番組を録画しておいた。

グレーテルのかまど 』という番組 ご存じですか?
(毎回 観ている訳ではないのですが…)

様々な 本の中に出てくる、お菓子や デザートなどを
再現する内容で、文学を紹介しつつ、料理番組の面も
ありつつの、雰囲気の良い番組。

クリスマスの思い出、という短編の中に 出てくる
フルーツケーキを 作る回だった。

色々なドライフルーツを ふんだんに入れ、ピーカン
(日本では 馴染みの薄い? 私は 知らなかったです)
という、木の実を 加えて

その材料を 長方形の型に入れて、オーブンで焼き
型から出して、香りづけに ウィスキーをぬっていた。

ドライフルーツの 種類によっては、私は苦手なのも
あるのですが… 作ってみたいとは 思いました。

でも、立派な オーブンがなーい('∀';)

それは いいとして

その短編を 読みたくて、家にある本から 探すも…
それは収録されておらず、図書館から 借りる事に。


誕生日の子どもたち 』収載
トルーマン・カポーティ / 村上春樹 訳

その中の一遍にある、『 クリスマスの思い出 』

感想を書こうと思いつつ、とっくに 年も明けて
すでに 8日も過ぎている…

細かい部分 忘れている…再読しようかな (´∀`;)

ピーカンパイは、アメリカ南部の 名物だそうだが
日本でも 食べられるのだろうか?

何だかんだいっても、探せば 何処かにはあるから
知らないうちに、一度位は 食べているのかもなー

アメリカ南部と きくと、ずい分前に 観た、深夜に
放送されていた、古い映画を数本 思い出す。

綿花畑の 印象とか

人種差別の問題を テーマにした内容とか…

でも 最近では、カポーティの 生まれ故郷という
イメージも(私の中で)強くなった。



その、借りた本の 返却期日がきてしまったので
文章の引用とか、今 出来ないのが 残念(´ー`;)

幼少期のカポーティの、自伝的な小説らしいが

年の離れた 親戚の方との、心温まるクリスマスの
思い出が(ケーキ作りの準備を 始めるところ 等)
描かれていた。

ピーカンナッツを拾いに 出かけ、ウィスキーを
バーの店主から 譲ってもらったり

(店主は、その代金のかわりに、出来上がったら
「ケーキをおくれ」という交渉が 何だか お洒落)

お菓子や、料理を作る前の 高揚感が伝ってくる。

仲の良かった親戚の女性、可愛がっていた犬とも
遠くない未来で、離れ離れになる時が くるのだが

その時に感じる、様々な哀しみと ともに

主人公が 大人になった時、見上げた空に、凧の
イメージに重ねて 色々と追想する、その描写が
とても印象深く 心に残っている。


私が 子供の頃、休日の午後に、母と弟と
何もない ただっぴろい空き地に 行った日の事を
たまに思い出す。

そこへ何をしに行ったのかは、もう覚えてないし
たぶん、何てことない ただの散歩だったのだろう

お正月というか、冬休みの頃だったのかな?
何処かで、誰かが揚げている 7つ位 連なっている
凧が 曇り空の高いところで、揺れていた。

曇っていたし、空気も冷たかったけれど

他愛ない会話で、ただ 笑いあっていた その時の
心の中に、幸せな気持ちが充ちていたのを 今でも
記憶している。

カポーティが描いた、凧の象徴は 少し切ないもの
であるが、私は 何故だか、その自分の記憶が ふと
出てきた。

追想の中に、細やかでも 幸せを感じられた瞬間が
あった事と 重なったからでしょうか。

返却してしまったので

もう一度 読み返したい。






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