その両方。 [K.H]
落ち着いて
ずっと 読みたかった、川上弘美さんの 本。
まだ まだ最初のほう…
『 大きな鳥にさらわれないよう 』
25頁にある言葉が
剣のようにして、ぐさっと心に 突き刺さる。
長きにわたって 傍にある、モヤモヤと 明快さのない感覚。
結局 今までもこれからも、このかんじ なのだろう。
私は、私のことを愛している。
けれど、私は、私のことを愛していない。
その両方だと、思う。
SF的な 小説である。
(引用の部分でも、" 私 " は 3人いる、という 物語)
川上さんは、また 新たな世界へ、歩を進めているのだな…。
非現実的で、作風の輪郭も ぼやっとしているかと 思いきや
日常的な 心情や 感覚が、何処かしこに 潜んでおり
はっと させられるから、川上さんの本は 興味深い。
いつ 読了できるだろう(''∀'')